第38回 民族衣裳文化功労者表彰式&新春きものの集い
本式典は当協会設立趣旨に基づき、民族衣裳及びその染・織・文様・造形等に関する知識を一般に広めた方々、また民族衣裳の伝統技術者および研究者の方々を各界の学識経験者から推挙いただき次の世代に正しく伝承するため、表彰するものであります。
本年38回目を迎え、13組の皆様を表彰いたしました。
以下受賞者氏名と「きもの文化賞」受賞の諸先生のプロフィールを列記いたします。
第38回 民族衣裳文化功労者表彰式・受賞者一覧
特別きもの文化賞
伝統文化くみひも文化賞
きもの文化賞
きもの功労賞
- 藤野 恭子
- 新 さおり
- 清水 好美
- 土井 るり子
- 西田 明美
- 堤 順子
- 齊木 ひろみ
- 大野 幸子
- 佐野 千恵子
- 松本 仁子
※きもの功労賞は、全国のきもの学院で長年に渡りきもの文化に関する普及・啓蒙活動に対しご活躍をされた諸先生方です
受賞者(団体)プロフィール
大分県杵築市【自治体として初受賞 / 杵築市長 永松悟氏出席】
杵築市は能見松平藩3万2千石の城下町として栄え、その江戸時代の歴史的まちなみがほぼそのままの形で残っていることを、文化庁から高く評価していただき、平成29年11月に国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。
本市では、この江戸時代の風情あるまちなみを活かそうと、10年前に「きつき和服応援宣言」を行い、着物の似合うまちづくりをすすめてまいりました。
現在では、観光協会が運営する「レンタルきもの和楽庵」の利用者が年間1万人を超え、江戸時代の面影が残る城下町を海外からの観光客が着物で歩く姿が、日常風景となっています。
また、2018年11月の第33回国民文化祭では、一般財団法人民族衣裳文化普及協会と共催による「きものの祭典」を開催し、県内外から訪れた皆様に参加いただき、「きもの」の素晴らしさを通じて、交流と出会いが生まれました。
これからも杵築市は歴史的なまちなみとともに、「きもの文化」を地域に深く根差した伝統文化として着実に継承されるよう、市をあげて取り組んでまいります。
水島 由美子【くみひも研究家】
1963年 東京生まれ
16歳でハクビ京都くみひも学院に入学し、伝統組紐に基礎を修得。
大学・大学院で学んだ数学の知識を応用し組織の構成を明らかにする事でオリジナルデザインのくみひもを考案。
天然石やスワロフスキー等のビーズを図面に対応する組目に組み込み未来への組紐文化普及を模索中。
福井 貞子【染織家(倉吉絣)】
1932年 鳥取県生まれ
1959年 倉吉絣を大姑 福井かねに師事
1971年 倉吉北高等学校に倉吉絣研究室を開設。また倉吉市に倉吉絣保存会を設立。
1979年 絣資料館を私設建立する
1980年 第17回日本伝統工芸染織展に初入選
1998年 日本工芸会正会員
2005年 鳥取県無形文化財保持者
2006年 鳥取県文化功労者認定
2013年~2018年の間、県文化デイズとしてロシア・ハバロフスク・ウラジオストク国立美術館にて作品展示を3度に渡り披露する
2017年 鳥取絣布と関係資料3318点が有形民俗資料に認定
午後は会場を移し、新春記念講演「藤田傳三郎と藤田美術館 伝統と未来」と題し、藤田美術館の藤田清館長※1にご講演いただきました。
美術品などについてのお話しや、裏話なども聞け、皆さん興味深く講演に聞き入っていました。
※1 藤田 清(ふじた きよし) 藤田美術館館長
1978年、藤田傳三郎から数えて5代目にあたる藤田家五男として神戸に生まれる。大学卒業後、2002年に藤田美術館へ。2013年に館長に就任。 現在は、美術館リニューアルに向けて準備中。
記念講演終了後、おもてなし連携団体として日頃よりご協力をいただいております、サンケイリビング新聞社 代表取締役社長 田中則昭様のご挨拶で「新春きものの集い」がスタートしました。
田中様はこの1月に代表取締役社長に就任され、お祝いとして、当協会会長よりサプライズの花束が贈呈されました。
乾杯の後、タレントでシンガーソングライターの佐藤実絵子さんによる当協会オリジナルソング「KIMONO」が披露され、素敵な歌声に皆さん感動していました。
※2 佐藤 実絵子(さとう みえこ) 元SKE48 タレント・シンガーソングライター
元SKE48初代メンバーとして活躍。きものの歌を作詞作曲するなどシンガーソングライターとして活躍する一方、大分県杵築市「Kit-sukiきものPR大使」に任命、国民文化祭大分をPRするなどタレント、歌手として幅広い活動をされております
佐藤実絵子さんと永松杵築市長